2023
Quexplore
雑記
SoundCloudにおいて初投稿となる曲。
…なのだけれど、実は自作曲をサンクラに投稿するのは実は初めてではない。 高校生の頃にコッソリ投稿していた時期があった。
しかし、ある日急に恥ずかしくなってアカウントごと消してしまった。
当時の曲はWebにはもう残っていないし、ローカルデータから掘り起こせたとしても懐かしさよりも恥ずかしさが勝ってしまうのだけれど。
しかし、作ってみたい
→ 作ってみた
→ とりあえず投稿
という流れを久々に経験した。
曲名「Quexplore」は造語。完成したあとに後付けした。
語感の良い造語がいい、というアイデアは先行していたけれど、実際に決まるまでは結構長く悩んだ。
量子ビットの単位が"Qbit"だったり、量子といえば何かとQ
を先頭に持つ言葉が多い。
そこから"Q"の世界に飛び込んで探検するイメージを思いつき、タイトルに反映した。
この曲の作曲経緯など。
作曲のきっかけは、ふと「Liquid Drum'n Bassを作ってみたいな〜」と思っただけ。 どちらかというとDnB作りの練習、といった経緯になる。
YouTubeのHowTo動画や、既存のDnBを参考に作った断片を発展させ、せっかくなら1曲完成させよう、となった。
私は曲を作るときは、たいていテーマや目的(場合によっては込めるメッセージ)をおおかた固めてから作ることが多い。 でもこの曲はただ単にDnBを作ってみたいという興味だけでスタートしているので、私の中では異質なスタートとなった。
テーマを決めてないと作り始めたときの意図に対して完成物の意図が変わってしまうことが多い。
それもあって、元々のラフはかなりLiquidらしい音空間があったのだけれど、最終版はそんなにLiquidではなくなった。
とはいえ、趣味としてはこれはこれでありだなぁ、とゆるく考えている。
そういえば、このときはベースミュージック自体作るのが初めてだった。
というか、ベースミュージックどころかエレクトロ系の音楽ジャンルに関する知識はほぼゼロだった。
「ハウス」くらいは知っていたけど、中身は全然分からなかった。 ビルドアップ、ドロップなんて概念も知らなかった。
それまで作ってきたのはバンド系のサウンド、特に歌ものだったので本当に0からスタートしたような気分で作っていた。
音をどうやってまとめるのが良いか模索しながらやっていた。
ただ私の耳には既に音ゲーのサウンドが馴染んでいるので、全く畑違いのジャンルだったとはいえ、目指すゴールはなんとなく掴めていたのが幸い。
とはいえ実際やってみるとけっこう難しかったのだけれど。
書き出した後に聴いて改善点に気づいて直す…のループが多かった。
この無限ループにハマっている自作曲がけっこうあるが、このサンクラ投稿を期に「ある程度妥協しても世に出したほうがいいな」と踏ん切りがついた気がする。
ここまでほとんどエレクトロジャンルに触れてこなかった故、この曲を作る過程でさまざまなベースサウンドを知れたのも大きな成長だった。
この曲ではDnBらしいReese Bassを作ったが、他にもワブルベースとかDonk系とか、色々試していた。
先述のようにこれまでベースミュージックに触れてこなかったので、ベースを主役にするサウンドメイクは非常に新鮮だった。
そういえばDAWをBitwig Studioに乗り換えてから最初に完成した曲でもある。
Bitwigは色々なパラメータを変化させる仕組みがとても柔軟で、かっこいいフィルターやグリッチが簡単に作れるのが本当にありがたい。
また、買ったばかりのDUNE3を多用した。
これまで、シンセが欲しくなったらとりあえずSerumを立ち上げるほどSerum頼りだったのだが、 この曲の制作を通してDUNE3もお気に入りになった。
アートワークはAppleのMotionというアプリで作ってみた。
まぁそんなに凝ったアートワークではないんだけれど。
Motionはモーショングラフィックスに特化したアプリで、基本的に静止画を作る用途では使われないと思う。
とはいえ、単純な図形を複雑に組み合わせるような操作はかなり簡単にできるので、こういった画像は作りやすい。リプリケータさまさま。
IIDXやBMS楽曲のBGAでモーショングラフィックスがよく使われている印象が強く、 その影響かお手製のアートワークもなんか音ゲーっぽい気がしている。
というかむしろ音ゲー好きだから自然とそうなった、というのが実際の姿なのかもしれない。
サンクラ投稿で懐かしさを覚えつつ、新しいスタートを再び切れた気がした。